お肌は生きています

「肌」とは…

通常「肌」とよばれているところは、皮膚の一番外側にある表皮の部分です。

表皮は内側から順に基底層(基底細胞)、有棘層(ゆうきょくそう:有棘細胞)、顆粒層(かりゅうそう:顆粒細胞)、角質層(角質細胞)の4つの層から成り立ち、その厚さはわずか0.06~0.6mmほどです。

この表皮が“なめらか”で“つるつる・しっとり・うるおっている”ことが「美しい素肌」の条件となります。

健康な皮膚では、表皮は絶えず新しい細胞と交代しています。

この仕組みがターンオーバー(表皮の角化)とよばれ、肌が美しく生まれ変わるために欠かせない働きとされています。ターンオーバーではケラチノサイト(表皮、角化細胞)という細胞が大活躍します。


ケラチノサイト

ケラチノサイトは表皮を構成する細胞の90%以上を占め、ターンオーバーによって“形・成分・働き”を変えていきます。

基底層で生まれたケラチノサイトは、体内から栄養を補給して2個の細胞に分裂し、このうち1個は基底層にとどまって次の細胞分裂に備えます。


ケラチン

もう1個の細胞は有棘細胞から顆粒細胞へ、最後にはケラチンからなる角質細胞となって角質層にとどまりやがてはがれ落ちます。

ケラチンは、角質層・髪の毛・爪などを組織する不溶性のタンパク質で、化学物質などに対する強い抵抗力をもっています。

また、紫外線から身体を守るメラノサイト(色素細胞)は、ケラチノサイトに取り込まれて変化しながら角質層まで上がっていきます。

こうした働きが、さまざまな外界の刺激から身体の内部を守っています。


ターンオーバー

表皮細胞は、形を変えながら約2週間かけて角質層に達し、そこに約2週間とどまってはがれ落ちます。

約4週間(28日)という周期がターンオーバーのサイクルです。このサイクルが早くても遅くても肌のためによくありません。

毎日新しい細胞が生まれても、ターンオーバーのサイクルが正常でなければ美しい肌は保てません。それどころか、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまうと、様々な肌トラブルの原因となります。

美しい肌になるためには、ターンオーバーのサイクルを乱さずに肌に負担をかけないことが大切です。

肌の汚れや余分な古い角質をきれいに落とし、水分を補給して角質層のコンディションを整えましょう。

,p>また栄養や睡眠が不足しても、ターンオーバーはスムーズに働きません。肌をつくる動物性タンパク質・ビタミンA・これらの吸収を助けるビタミンCなど毎日必要な栄養素をバランスよく摂りましょう。

女性の場合は、女性ホルモンが減少する40~50歳代にターンオーバーのサイクルが遅れやすくなります。この時期は特に古い角質がたまらないように、正しいスキンケアを心がけるようにしましょう。


アミノ酸

健康な肌にはアミノ酸は、もともと肌に備わっている“天然うるおい成分 NMF”の主成分です。アミノ酸が私たちの肌にもたらしてくれるのは「うるおい」だけではなく、他にもいろいろ嬉しい効き目があるのです。

“肌の再生によい”と言われているアミノ酸は、コラーゲンの主原料「アルギニン」と「プロリン」です。健康な肌でいるためには、網の目のようなコラーゲンの層によって、油分や水分、弾力が適切に保たれていなければならないのです。

体内に摂り入れられたアミノ酸は、コラーゲンに変化します。年齢を重ねるごとにコラーゲンの生成力が衰え、肌が老化していきます。そこで、コラーゲンの原料でもあるアルギニンやプロリンなどのアミノ酸を摂り入れることで、みずみずしい肌を維持することが出来ます。