インスリンを知る

私たちの体のエネルギー源は【たんぱく質】【炭水化物】【脂肪】の三大栄養素でマクロ栄養素とも呼ばれています。

それとは別でミクロ栄養素と呼ばれるものに【ビタミン】や【ミネラル】があり、この5つを5大栄養素として生きていく上で必要な栄養素として考えられています。


5大栄養素

ダイエットを考える上で重要なのが【たんぱく質】【炭水化物】【脂肪】はカロリー源になるが【ビタミン】【ミネラル】はカロリー源ではないことです。

【たんぱく質】【炭水化物】【脂肪】の三大栄養素。

この中で【炭水化物】の中の糖質が肥満をもたらすことはよく知られています。

炭水化物を摂取すると、その構成要素である糖質は消化されてグルコース(ブドウ糖)になり肝臓でグリコーゲンとして備蓄されたり、余った分は肝臓から血液を介して全身の細胞へと運ばれます。

エネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)をグリコーゲンとして備蓄できるのは肝臓と骨格筋で、その量は少なく限られています。

血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度を血糖値といい、大量の糖質摂取で血糖値が上昇することは人体には危険信号です。

上がりすぎた血糖値を下げる機能が膵臓から分泌されるインスリンです。

インスリンは、からだの機能で唯一血糖を下げるホルモンです。


インスリンが大量に分泌されるとどうなるか?

インスリンが分泌され各細胞に届くと細胞内にある糖の運び屋が血中のグルコース(ブドウ糖)を取り込み中性脂肪に変えて蓄えていきます。そうすることで血糖値が下がっていきます。

中性脂肪を備蓄する!・・・なんとも嫌な言葉です。

しかし、血糖値を下げることがインスリンの役割なのでしかたありません。

これで血糖値が下がって一件落着かと思ったら、グルコース(ブドウ糖)のみを栄養素としている脳細胞が「栄養が届かないよ~ん」と言い出します。

脳細胞はグルコース(ブドウ糖)のみが頼りの細胞なのに自身は何も備蓄しておらず、常に血液を介して運んでもらわないと燃料不足になってしまいます。

脳細胞が「栄養が足りないよ~ん!」と言ってる状態とは「お腹が空いた!」と命令してるのと同じで、体全体では余ったグルコース(ブドウ糖)をインスリンの作用で仕舞い込むほど栄養は十分に取り込んだのに、脳の命令ひとつで空腹感が出て食べるようになってしまいます。

そこでまた糖類を摂取すると、肝臓でのグリコーゲン備蓄は満杯なので血液中に大量のグルコース(ブドウ糖)が流れ出し、またまたインスリンが大量に分泌され運び屋を動かし各細胞は中性脂肪として蓄えるの繰り返しになってしまいます。

お腹が空いた」からといっていつも食べていたら、高インスリン状態を持続してることになり蓄えてばかりの体になってしまいます。

かといって炭水化物を食べないと健康状態の悪化を招きます。炭水化物はいわゆる主食です。主食の無い食事では健康を維持することは出来ません。


低炭水化物ダイエット(低インスリンダイエット)

これは炭水化物の量を減らすのではなく、炭水化物の中でもインシュリン分泌量を抑える食物があることを利用しています。

炭水化物摂取による血糖値の上がり具合を数値化したものがGI値(グリセミック・インデックス)と呼ばれるものです。 これは糖尿病治療にも利用されています。

ただし、どんなにGI値が低い食品でも、食べ過ぎると大量のインスリン分泌を促しますし、GI値が高くても少量ならインスリン分泌に影響を与えることはありません。

それにGI値が高い食べ物でも食べ合わせによってインスリン分泌量を抑える食材もあるようです。